コーヒー豆はなぜ焙煎すると茶色くなるのか

コーヒーの生豆は淡緑色ですが、焙煎すると茶色に変わります。

焙煎豆独自のこの茶色は少糖類、アミノ酸、クロロゲン酸類が主役となってつくる褐色色素によるものです。

ここでいう褐色色素とは、一つの色あるいは成分を指しているだけではなく、異なる色をしたたくさんの成分の総称です。

生豆が焙煎中に刻々と色を変えていくのは、褐色色素の総量とその大きさの割合が変化することによります。

褐色色素は大きさによっておおまかに分類することができます。

浅煎りでは小さい色素が多く、焙煎が進めにつれて色素の総量が増えていくとともに、大きな色素の割合が増えていく傾向が認められます。

浅煎りの豆に多く含まれる小さなやや黄みの強い色素は、焙煎初期段階に起こる化学反応によるもので、少糖類が熱分解したものとクロロゲン酸類が反応して作られます。

その後焙煎が進むと少糖類のカラメル化が起こり、カラメル色素がつくられます。

このカラメル色素に少糖類とアミノ酸の反応によってできたメラノイジンという色素が加わって、もう少し大きな赤褐色の色素が形成されます。

メラノイジンができる反応はメイラード反応といって、食品にかかわる化学反応の中でたいへん重要なものの一つです。

パンを焼いたときの色、味噌やしょうゆの色などもメイラード反応によってつくられるものです。

さらに焙煎が進むと、タンパク質や多糖類も加わって、百倍以上に巨大化した黒褐色の色素へと変化していきます。

こうした色素は、実はコーヒーの苦みを構成する要素の一つで、色素が大きくなるにつれて苦みが強く、重くなることが知られています。

深煎りになるにつれて苦みの強さや質感が変化していくのは、これら色素の変化が影響しています。

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