焙煎した豆の表面にしわができる理由

焙煎豆の表面をよく観察してみると、しわがきれいに伸びているものと、しわが伸びきれずに残っているものがあることに気付きます。

この差はどこからくるのでしょうか。

原因の一つは生豆にあります。

かさ密度の大きい豆は、しわが残りやすい傾向にあります。

かさ密度が大きいというと少し難しく聞こえますが、手ですくった時にずっしりと重みを感じる生豆と理解していただけばいいと思います。

かさ密度の大きいものの代表例は、ケニアやグアテマラです。

一方、かさ密度の小さい豆の代表としては、ブラジル、キューバやジャマイカなどのカリブ海諸国のコーヒーが挙げられます。

また、同じ産地でも違いが出ることもあります。

高産地のものほどかさ密度が大きくなる傾向があり、これもしわの伸びにくさの傾向と一致します。

しわの残り方は焙煎の仕方にもよります。

しわを伸ばすのは焙煎時に発生する水蒸気や二酸化炭素ですから、火力を強くして急激にガスを発生させたり、焙煎を深くして大量のガスを発生させたりすると効果があります。

逆に、焙煎が浅い場合や弱い火力で長時間焙煎した場合などが、しわが目立ちます。

同じ生豆を使ったのにしわの残り方が違う場合は、豆の温度の上がり方か焙煎度が違うことになりますので、当然味の違いにつながってきますが、しわが多いからといって焙煎が下手であるとはいえませんし、味が劣っているともいえません。

長時間焙煎には風味がマイルドになるという特徴もあるのです。

根拠のない判断基準が色眼鏡となったり、それに振り回されて深煎りにエスカレートしていったりすることがあるのは残念なことです。

最近はあまり行われていませんが、浅煎りの豆のシワを綺麗にのばすために、バブルローストが行われることがあります。

ハゼない程度に軽く焙煎した後冷却し、その後二度目の焙煎を行うことできれいにしわをのばすことができます。

ただし、ダブルローストでしわをのばした豆の特性は、一度の焙煎でしわを伸ばした豆のそれとは大きく異なり、酸味が弱く、軽いコーヒーにしあがります。

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