コニカルconicalとは「円錐状の」という意味です。
コニカルカッターには、手動と電動の2タイプがあります。
手動ミル
ハンドルを回してコリコリと挽く家庭用手動ミルの器具としての美しさは、電動ミルにはない魅力です。
挽くのに時間はかかりますが、コーヒーの香りを漂わせながらゆっくりと淹れる時間はコーヒーの美味しさの一部と言っていいのではないでしょうか。
これまでの私の経験では、ミルの軸の部分の構造の違いが、粉の均一性(粒そろい)の違いを生むように感じています。
軸を上下2箇所で固定しているものに対して、上部1箇所のみで固定しているタイプは、均一性が悪い傾向にあります。
日本でも昔は前者のタイプがありましたが、最近では後者ばかりで、前者のタイプは海外の製品にしかないようです。
特に大きく影響するほどのことではありませんが、ちょっと残念な気がします。
また、同じミルでもハンドルを回す速さを変えると均一性が変わることがあります。
安定したおいしさを求めるのであれば、一定の速さで挽くことを意識した方がいいかもしれません。
電動コニカルカッター
コニカルカッターの特徴は、粉の大きさを設定するダイヤル式ではなくネジ式なので、粉の大きさの調節が無段階でできることです。
この特徴ゆえに、電動のコニカルカッターはエスプレッソ用のミルとしてよく使われています。
エスプレッソは抽出時の圧力のかかり方の違いが味に直結し、粉の大きさや形状が圧力のかかり方を変える大きな要因となる、粉の状態の変化に非常に敏感な抽出方法だからです。
最近はエスプレッソがポピュラーになってきたせいか、家庭用、業務用ともに普及しつつありますが、フラットカッターの半分程度に回転数を抑えてある商品が多く見受けられます。