生豆にはロウがかかったようにツヤツヤしたものや、艶がなくカサカサしたものがあります。
艶は生目の表面にあるワックス層によるものです。
つまり、艶の有無は生豆の組成によってある程度決まるものであり、ツヤの程度は種によって、あるいは産地によって変わってきます。
また、精選工程の影響も受けます。
研磨機能のついた脱穀機を使用すると、よりつややかに仕上がります。
艶が全くないものは、研磨のかけすぎなどによって表面のワックス層が失われた場合などにでき、産地での精選工程に問題があった可能性があります。
生豆の艶のうむは焙煎後の豆の外観にも影響を与え、艶のない生豆を焙煎すると、艶がなく、くすんだ焙煎豆になってしまいます。
そのため、しばしばクレームの対象となることがあります。
ただし、コーヒーの風味を形成する主成分については、艶のあるものと同等であることがほとんど出会って、風味の差につながることは稀です。
生豆で販売するにせよ、焙煎豆で販売するにせよ、対面販売では豆の外観も重要な要素となるため、艶のない生豆の使用は控えた方が良いかもしれません。
ただし、粉で販売する場合には気にする必要のなりことがほとんどです。
生豆を選ぶ際にこだわるポイントは、売り方によって異なるべきだと思います。
艶の有無や粒の大きさなどは風味の優劣とはあまり関係のない品質要素ですから、粉にして販売するような場合は、見た目で判断してしまって風味に優れる原料を切り捨ててしまうのは、もったいないような気がします。