コーヒー豆を粉に挽くときには、気をつけなければならないポイントがあります。
家庭でコーヒー豆を挽くときの最大のポイントは、挽いたらすぐに使うことだと思います。
私はいつも器具を用意して、湯が沸いてから挽き始めます。
挽いた粉の大きさは、コーヒーの成分の出方や濾過速度を変え、風味に大きな影響を与えます。
ですから、どのように挽くかも重要です。
理想は均一に挽けて、なおかつ、いつも同じように挽けることです。
ただし、これはあまり現実的ではありません。
高精度の非常に高価なミルを使うか、挽いた粉をふるい分けるかが必要になります。
家庭で挽く場合は、微粉(非常に細かい粉)をできるだけ作らないことだけに注意すればいいと思います。(抽出原理の異なるエスプレッソ)だけは別です。
その第一の理由は、同じ重さの粉があった場合に細かくなればなるほど表面積が大きくなり、コーヒーの濃さに与える影響が大きくなるからです。
第2の理由は、細かい粉ほど濾過が遅くなり、抽出時間を必要以上に長くすることにつながるからです。
第3の理由は、細かい粉ほどあまり多く出したくない成分が溶け出やすくなり、しかもその量をコントロールしにくくなるからです。
実際に、微粉を多く含んだコーヒーの味は重くなりがちです。
微粉の発生する量はミルによって違います。
まずは使っているミルでどのくらいの微粉が発生しているかを知る必要があります。
いつものように挽いてみて、それを茶こしや製菓用の古いにかけて微粉を取り除いて入れたコーヒーの味が明らかに違うようであれば、対策を講じた方が良いでしょう。
例えば、粉の大きさを調整できるタイプのミルであれば、少し粗めの設定で一度挽いてみてください。微粉の量は減ります。
ただし、全体に粗くなるためにコーヒーの成分は出にくくなりますので、豆の量を増やさなければなりません。
粉の大きさを調整できないミルを使っている場合や、粉の大きさを調整していても微粉の量を十分に減らせない場合は、茶こしやふるいを使って取り除いた方が無難です。
また、掃除のしやすさも重要です。
ミルの中に微粉がたまると、それだけで挽き方に影響が出てきますし、微粉は劣化しやすいために異臭のもとになります。
どのようなミルを選ぶかで、おいしいコーヒーを楽しむために必要な手間暇が変わってきます。