焙煎は複雑で難しい点もあります。
でも、コーヒーに興味をもったのなら、自分で焙煎してみることを強くおすすめします。
生豆の選び方さえ覚えれば、安く、簡単においしいコーヒーをつくれるようになるからです。
もちろん、いつも同じおいしさに仕上げることは難しいですし、時には失敗もあるでしょう。
それでもいいと思います。
手づくりの満足感も味のうちです。
そして、いろいろな生豆に触れ、それを自分の手で加工していく過程の中でコーヒーは新しい魅力をみせてくれるはずです。
焙煎機がなくても焙煎はできます。
焙煎に使えそうな器具はいろいろ試しました。
手網はもちろんのこと、焙烙、フライパン、ゆきひら鍋、土鍋、オーブントースター、ポップコーンメーカー、電子レンジまで。
煎りムラが激しくできない程度の火力で攪拌しながら加熱するだけですが、うまくいかなかったのは電子レンジぐらいで、あとはそれなりの味がつくれたように思えます。
(いずれの場合も焦げた部分を取り除く作業が必要ですが)。
一番うまくいったのは素揚げです。
200℃くらいまで加熱した油に生豆をいれると、数分間で綺麗に揚がります。
(豆がハゼルときに油が少々飛び散ります。)
ペーパードリップで淹れると、通常のペーパーなら油は通り抜けることがないので、飲んでも油っこさはありません。
市販の家庭用電気焙煎機もいろいろと試しました。
このところ、どんどん性能が上がってきている印象を受けます。
インターネットを利用して海外の製品を購入して取り寄せることも簡単です。
海外の製品は選択肢が多く、日本仕様の製品よりも価格は安めですが、送料や関西に注意する必要があります。
また、電圧にも要注意です。
海外の高い電圧の仕様となっている焙煎機を日本でそのまま使うと、熱量不足できれいに焙煎できないことが多いのです。
昇圧機がない場合は、日本仕様のものを買った方が結局は割安になります。
最後に一つ裏技を。
手持ちのコーヒー(豆でも粉でも)がおいしく感じられない場合は、フライパンで少し煎ってみましょう。
飲みやすくなることがしばしばあります。
是非一度お試しください。