焙煎のポイント

コーヒーの風味は原料である生豆の資質によるところが非常に大きく、それがおいしさの8割くらいを決めます。

焙煎はその資質を引き出す作業です。

どう焙煎するかで、豆の資質がどう活かされるかが大きく変わります。

焙煎によって生まれる風味は、生豆の持つさまざまな成分がどのように化学反応を起こすかで決まります。

つまり、どの化学反応をどの程度進めるか、どの程度で止めるか

これが焙煎のポイントです。

焙煎時の生豆成分の化学反応は温度と時間の二要素で決まります。

つまり、時間経過にしたがって豆の温度をどのように上昇させていくか、豆の温度が何度になったとき(どの程度いろづいたとき)に焙煎を完了させるか

この2点で風味が決まるということです。

焙煎を難しく考えがちですが、理論的にはとてもシンプルな操作です。

注目してほしいのは「豆の温度が1分間に何度変わったか」という温度の変化です。

まずは豆から水分が抜けて安定して温度が上がっている焙煎中盤の温度の上がり方と、ハゼ始めた焙煎後期の温度の上がり方を見るといいでしょう。

この2つの温度の上がり方を変えて焙煎してみると、それぞれが風味にどのような影響を与えているかが分かります(1分あたりの上昇温度を二倍程度に変えるとわかりやすいです)。

その次は、焙煎初期の温度の下がり方です。

豆を投入するときの焙煎チャンバー内の温度を10〜20度程度変えてみるとその影響が分かると思います。

ここまでクリアすれば、焙煎初期から後期までの温度変化の影響が理解できたことになります。

焙煎は「豆の温度が1分間に何度かわったか」の連続で成り立っています。

その連続的な変化は、1分ごとに表示温度を記録することで把握できます。

(ただし、機械に表示されるのは豆の温度ですから、私たちはあくまでそこから豆の温度を推測しているにすぎません)。

これはグラフにするとより感覚的に理解しやすくなります。

横軸を経過時間、縦軸を温度にした曲線のグラフを、私たちプロは焙煎の「温度プロファイル」と呼んでいます。

自動的に記録する機会も市販されるなど、温度プロファイルの記録化は日常的になりつつありますが、記録するだけでは焙煎の管理にはなりません。

記録した全体像から1分間を取り出してみることが大切です。

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