焙煎を安定させるコツ

同じ産地の生豆でも、ロット(加工単位)によって色のもととなる成分の含有率が異なり、色づき方が変わります。

ですから、焙煎を安定させるには、まずはできるだけ同じロットを使ったり、切り替えるときも事前に色づき方をチェックしたりすることが重要になります。

ただし、同じロットでもばらつきがあることもありますし、時間がたつにつれて質が変わってしまうこともありますので注意が必要です。

同じロットで焙煎を安定させるには、まじは焙煎方法をシンプルにすることです。

生豆の投入量を一定にしたり、必要以上に火力やダンパーをいじらないようにしたりするといいでしょう。

また、一回ですむ焙煎を何度かに分けるという手もあります。

一回目がやや深めになったら、二回目は気持ち浅めに仕上げるなど、微調整しながら焙煎したものを混ぜれば、焙煎のばらつきを相殺することができます。

焙煎時の豆の温度の上がり方を分刻みで記録して、「いつも」の状態を把握しておくことも重要です。

いつもとハゼる温度が違うときは、その差分を感覚的に補正したり(例えば、いつもよりハゼる温度が2℃高ければ、煎り止めの温度も2℃高くする)、いつもより焙煎時間が長い(短い)ときには、煎り上がりの温度を低く(高く)したりします。

「いつもの」状態を把握できていたら、こうした修正が細かくできるため、より精度の高い焙煎が可能となります。

温度の変化が激しければ火力を弱めたり、ダンパーを開いたりすればよく、温度の変化がゆるやかであれば火力を強めたり、ダンパーを閉じたりすれば良いのです。

では、焙煎の安定度をチェックするにはどうしたらいいのでしょうか。

厳密な品質管理が要求される場合には、煎り上がりの豆の色に規格を設けて、焙煎するごとに規格を満たしているか、色彩計(色差計)で実測して確かめることもあります。

色彩計では色の三要素である色み、鮮やかさ、明るさを計測できますが、日本では一般に明るさだけを焙煎度の指標としています。

明るさの程度は明度(Lighthness value・単位記号はL)で表され、コーヒー業界ではこの数値を「L値」と呼んでいます。

L値はサンプル(挽いた粉)に光をあてて、その反射の程度から計測されます。

専門の機械がない場合には、目視で色を判断します。

その場合には、極細挽きにした状態で標準品(基準となるサンプル)と比較すると評価しやすいです。

豆の重量の目減り(焙煎前後の重量変化)も焙煎度の目安になります。

いつもより目減りが多ければ、いつもより焙煎が深くなっている可能性があります。

また、実際に飲んでみて味に問題がないかをチェックすることも重要です。

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