日本で一般的に使われている焙煎機は、構造から3つ。
直火式、半熱風式、熱風式に分類できます。
直火式
シリンダー(円筒)状の焙煎チャンバーに、直径数mmの穴が多数開いているタイプのものです(チャンバーの表面積の3分の一程度が穴になります)。
チャンバーの下に熱源があり、チャンバーとその内部と周囲の空気に熱を伝えます。
熱源が炭やセラミックスの場合には、壁面で反射は起こるものの、穴から赤外線(遠赤外線〜近赤外線)が入り込み、豆に熱を伝えます。
この熱の伝わり方を輻射といいます。
半熱風式
シリンダー状の焙煎チャンバーに穴が空いていないタイプのものです。
チャンバーの下に熱源があり、まずチャンバーが熱で暖められ、その熱がチャンバー内の空気を暖め、さらに豆に熱を伝わっていきます。
熱源からのねつが段階的に伝わっていくために、火力が変化したときの豆の温度変化は、直火式や熱風式に比べて鈍くなります。
チャンバーの壁面で反射が起こるために、熱源が炭やセラミックスの場合は、赤外線の効果を生かすことはできません。
熱風式
チャンバーを直接加熱しないタイプの焙煎機です。
チャンバーから離れた場所にある熱源で空気を熱し、その熱風をチャンバー内に引き込みます。
加熱を強めても焦げにくい点が特徴的です。
熱風温度をあげたり、熱風の風速を上げたりすることで、熱が伝わりやすくなります。
そのため熱風式の焙煎機は、直火式や半熱風式に比べて短時間で焙煎でき、早いものでは2、3分間で焙煎が完了します。